◎花田勝彦選手・特集 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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花田勝彦選手 175cm・58kg・AB型 1971年 6月12日 京都市生まれ 1989年 滋賀県立彦根東高校卒業 1994年 早稲田大学人間科学部卒業 エスビー食品(株)入社 ヱスビー食品陸上部 2004年 上武大学助教授・上武大学駅伝部監督就任
※敬称が略される場合もあるかもしれません、ご了承ください。 ※資料・記録の多くは「陸上競技マガジン」「月刊・陸上競技」を参考・参照しています。 |
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彦根東 〜 1989年 平成元年 〜 滋賀県・彦根東高校3年(18歳)
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「武井・櫛部・花田」選手、後の「早大3羽烏」として90年代初頭・学生陸上界に旋風を巻き起こした3選手がそれぞれの得意種目で活躍し大型選手としての原型を垣間見せた高校3年時代・1989年。滋賀県・彦根東高校から出現した花田勝彦選手は中距離選手独特の腰高でセンス溢れるストライド走法≠ナ主に「1500m」という種目から快走・快勝の快進撃を見せ始める・・・意外にも9月はまなす国体では後の27分台ランナー、佐保・田尻・選手とともに最長距離種目10000mにも出走経験を持つ。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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◎日本ジュニア選抜 1989年7月2日 1500m 1 3分50秒28 花田勝彦 彦根東 2 3分51秒33 橋本和人 日本体育大学 3 3分53秒36 木村吉継 高島 5000m 1 14分08秒17 武井隆次 国学院久我山 10000m 1 29分50秒19 熊谷勝仁 ダイエー 2 29分57秒70 櫛部静二 宇部鴻城 3000mSC 1 8分54秒81 櫛部静二 宇部鴻城 ◎高知インターハイ 1989年8月2日 1500m予選2組 1 3分54秒94 花田勝彦 彦根東 1500m決勝 1 3分53秒35 武井隆次 国学院久我山 2 3分53秒83 木村吉継 高島 3 3分53秒99 池谷重喜 山梨農林 4 3分54秒00 森下由輝 九州学院 5 3分54秒41 花田勝彦 彦根東 6 3分54秒49 翠尾 崇 国学院久我山 ◎はまなす国体 1989年9月21日 1500m予選1組 5 4分01秒05 花田勝彦 彦根東 =落選 10000m決勝 1 29分54秒93 中村博幸 大牟田 2 29分55秒28 武井隆次 国学院久我山 3 30分06秒42 櫛部静二 宇部鴻城 13 30分46秒04 佐保希 鶴崎工→後に旭化成で(27分58秒47)を記録 19 31分13秒63 田尻祐一 専大玉名→後にクロサキで(27分59秒97)を記録 21 31分26秒67 花田勝彦 彦根東→後にヱスビー食品で(27分45秒13)を記録 ◎1989年花田選手の主な戦跡 インターハイ滋賀県予選では1500m(3分52秒2)、5000m(14分36秒3)で2冠。近畿地区大会では1500m(3分55秒50)で優勝、7月2日の日本ジュニア選抜で1500m(3分50秒28)で優勝とこの流れで1ヵ月後の高知インターハイを1500m優勝候補の一角として名乗りを上げ迎えていた。本戦予選は2組1位で通過したものの、残念ながら混戦の決勝では「5位」。5000mも制した武井選手の2冠の前に敗れ去った。僕の記憶が確かなら花田選手の個人種目全国大会優勝は1993年日本インカレ5000mまで待たなければならないことになります。このあたりは武井・櫛部選手に比べ遅咲き≠ナありました・・・が大器晩成≠ナあった部分へつながっていく最初の伏線だったのかもしれません? |
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W 〜 1990年 平成2年 〜 早稲田大学1年(19歳)
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◎早慶対抗 1990年9月22日 1500m 1 3分50秒9 武井隆次(早大) 2 3分52秒0 花田勝彦(早大) 3 3分52秒9 櫛部静二(早大) ◎90年出雲くにびき全日本大学ロードリレー 1990年10月10日 1 2時間06分41秒 大東大 2 2時間06分58秒 早大 3 2時間07分46秒 山梨学院大 区間賞 1区(6.0Km) 17分28秒 武井隆次(早大) 2区(7.7km) 23分08秒 板橋弘行(中大) 3区(5.3km) 15分48秒 花田勝彦(早大) 15分48秒 鳥居久義(京産大) 4区(5.3Km) 15分40秒 大沢芳明(日大) 5区(7.0Km) 20分25秒 山中正明(大東大) 6区(11.3Km)31分55秒 J・M・オツオリ(山梨学院大) ◎とびうめ国体 1990年10月25日 5000m決勝 1 13分47秒13 熊谷勝仁(ダイエー) 2 13分57秒88 櫛部静二(早大) 3 14分01秒87 田島英治(九電工) 4 14分01秒87 熊谷哲哉(旭化成) 5 14分03秒50 武井隆次(早大) 6 14分16秒15 秋山武史(同大) 7 14分16秒18 花田勝彦(早大) 8 14分17秒92 柴本良広(九州産交) |
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W 〜 1991年 平成3年 〜 早稲田大学2年(20歳)
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◎1991年第67回箱根駅伝 1991年1月2日 早稲田大学・11位 シード校落ち 1年 3区(21.3Km)戸塚→平塚 区間1位 1時間04分03秒 大津睦(大東大) 区間2位 1時間05分20秒 北沢義信(明治大) 区間3位 1時間05分45秒 板橋弘行(中央大) 区間4位 1時間05分50秒 梅津富浩(日本大) 区間5位 1時間06分38秒 山本正樹(順天大) 区間6位 1時間07分16秒 花田勝彦(早大) ◎花田選手と1991年〜1994年箱根駅伝(3区・3区・4区・2区) 花田選手の1年からの箱根駅伝・早大(11位・6位・1位・2位)、花田選手個人(区間6位、3位、1位◎区間新、3位)となっています。 |
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W 〜 1992年 平成4年 〜 早稲田大学3年(21歳)
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◎1992年第68回箱根駅伝 1992年1月2日 早稲田大学・6位 2年 3区(21.3Km)戸塚→平塚 区間1位 1時間03分45秒 K・イセナ(山梨学院大) 区間2位 1時間05分57秒 三好健治(順大) 区間3位 1時間06分25秒 花田勝彦(早大) ◎東日本実業団・関東学生対抗 1992年6月20日 5000m 1 13分58秒13 花田勝彦(早大) 2 14分00秒29 本川一美(順大) 3 14分00秒50 S・マヤカ(山梨学院大) ◎日本インカレ 1992年9月11日 5000m 1 13分57秒88 高岡寿成(龍谷大) 2 14分00秒19 渡辺康幸(早大) 3 14分01秒78 川内勝弘(日大) 4 14分03秒75 S・マヤカ(山梨学院大) 5 14分04秒23 花田勝彦(早大) 6 14分04分49 本川一美(順大) 7 14分04秒51 児玉秀樹(京産大) 8 14分05秒77 立迫俊徳(鹿屋体育大) 10000m 1 28分52秒25 櫛部静二(早大) 2 28分53秒19 S・マヤカ(山梨学院大) 3 29分08秒18 千葉信彦(筑波大) 4 29分29秒83 本川一美(順大) 5 29分29秒89 堀尾貴幸(日大) 6 29分40秒62 佐藤信之(中大) ハーフマラソン 1 1時間04分47秒 千葉信彦(筑波大) 2 1時間05分11秒 立迫俊徳(鹿屋体育大) 3 1時間05分21秒 川久保謙一(徳山大) 4 1時間05分26秒 吉田賢史(東農大) 5 1時間05分29秒 猪谷泰久(愛工大) 6 1時間05分30秒 安川毅(京産大) |
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W 〜 1993年 平成5年 〜 早稲田大学4年(22歳)
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1993年 花田勝彦選手の大躍進 ◎トラック 1992年7月・高岡寿成選手が関西・龍谷大4年から突如として5000m日本記録を樹立し、彗星のごとく現れました。高岡選手は学生最後の代表的なタイトルとしてはこの92年9月全日本インカレ5000mで優勝されたあたりの記憶がありますが、むしろ実業団・鐘紡入りしてからの活動・活躍に注目が集まっていました。1993年に入ると関東・早稲田大学4年の花田勝彦選手が学生陸上界の台風の目となる急成長・大躍進を遂げていきます・・・これほど急激に記録・活躍の伸びを見せた選手がいたでしょうか?確かに花田選手は強豪ライバル揃いの早稲田大学内で努力と経験を重ね前年には成長の兆しを見せていましたが、まさかこれほどの伸びは誰も予測できなかったのではないでしょうか?よく選手として「化ける」とか「ブレイクする」など口にしますが「93年花田選手の大躍進」はなかなか他では類を見ないものだったと記憶していますし、上記の表にまとめますと93年の驚異的ともいえる成長・活躍がわかります。 ◎ヨーロッパ遠征 花田選手の陸上競技人生の中で「1993年」は最大のターニングポイントであり競技者としての基軸を成した年であったと推測されます。その躍進の最大のきっかけとなったのが6月20日から7月31日にかけての「ヨーロッパ遠征」だったであろうと思われます。5000m&10000m学生歴代2位進出など記録的な収穫はいうまでもありませんが、世界の強豪が集うヨーロッパで世界レベルのレースの流れ、駆け引き、勝負勘、ラストスパートのタイミングなどすべてに磨きがかかったのではないでしょうか?あえて比較するなら、「5月23日・関東インカレ5000m」とヨーロッパ遠征後の「9月12日・全日本インカレ5000m」では「別人か?」というほど異次元の変貌を遂げた印象を受けました。 ◎駅伝 90年代から00年代にかけて大学駅伝界では、「坪田・徳本・法大コンビ」、「武井・櫛部・花田・早大3人トリオ」、「神屋・揖斐・高橋・松下・駒大カルテット」、「岩水・入船・奥田・野口・坂井・順大クインテット」など同チームに強力な選手が集結し駅伝での覇権を争っていきました。この1993年には早大に集結し誕生した最強の6人衆「ビッグシックス」武井・櫛部・花田・渡辺・小林正・小林雅・選手が強さを発揮した年でもあります。8区間の全日本大学駅伝では(13分台・28分台)といった、ずば抜けた記録・実績を持つこの6人衆を配したわけですからその強さは当然別格で、(5時間19分21秒)の大会新記録で2位の中大になんと(4分08秒)の大差をつける2連覇優勝と強力なインパクトを学生陸上界に与えました。早大のエースに躍進・成長した花田選手はアンカー19.7Kmで区間1位(58分07秒)と区間記録に(19秒差)の歴代2の記録で2位との差をさらに大きく広げて伊勢神宮のゴールに到着、1万m(28分11秒60)の学生歴代2位の実力を存分に発揮する結果となりました。このときのラップタイムは↓ 5Km(14分35秒) 10Km(29分18秒)(14分43秒) 15Km(44分11秒)(14分53秒) 19.7Km(58分07秒)(13分56秒) |
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◎1993年第69回箱根駅伝 1993年1月2日 早稲田大学・優勝 3年 4区(20.9Km)平塚→小田原 区間1位 1時間02分07秒 花田勝彦(早大)区間新記録 区間2位 1時間02分54秒 川崎光年(日大) ※従来の区間記録 1時間02分45秒 山田和人(順大) ◎1993年関東インカレ 1993年5月23日 5000m 1 14分01秒32 川内勝弘(日大) 2 14分05秒84 武井隆次(早大) 3 14分08秒36 花田勝彦(早大) 4 14分08秒60 磯松大輔(法大) 5 14分10秒32 佐藤信之(中大) 6 14分10秒77 川崎光年(日大) 7 14分11秒48 田口茂和(東海大) 8 14分13秒07 千葉信彦(筑波大) ◎1993年日本選手権 1993年6月13日 10000m 1 28分25秒24 S・マヤカ(山梨学院大) 2 28分29秒05 平塚潤(ヱスビー食品) 3 28分31秒42 佐保希(旭化成) 4 28分31秒57 渡辺康幸(早大) 11 28分41秒92 花田勝彦(早大)
◎1993年全日本インカレ 1993年9月12日 5000m 1 13分49秒30 花田勝彦(早大) 2 13分51秒66 渡辺康幸(早大) 3 13分54秒37 V・ヤエ・トーラ(亜大) 4 13分54秒90 磯松大輔(法大) 5 13分54秒99 安川毅(京産大) 6 13分55秒07 本川一美(順大) 7 13分57秒41 飯島理彰(山梨学院大) 8 13分58秒05 川内勝弘(日大) ◎1994年第70回箱根駅伝 1994年1月2日 早稲田大学・2位 4年 2区(23.0km)鶴見→戸塚 区間1位 1時間07分34秒 S・マヤカ(山梨学院大) 区間2位 1時間08分05秒 本川一美(順大) 区間3位 1時間08分14秒 花田勝彦(早大) 区間4位 1時間09分53秒 松田和宏(中大) |
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W 花田選手と早稲田大学
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